11月
こんにちは。
前回に引き続きゼネラルマネジメント課の鶴田です。
私たちの SDGs後編では、
ムーブで取り組んだ事例のひとつとして
映像をお客様さまにお届けするパッケージについてご紹介します。
今回の新パッケージ、実は8年ぶりのリニューアルでした。
時代も、一緒に働く仲間も、お取引先も変わり、
今まで汎用性重視だったビジュアルを「独自性とメッセージを込めて改良しよう」と
企画から業者さん選定、デザイン制作を進めて行きました。
私は自他共に認めるこだわり屋なので、やる時は徹底的にやりたいタイプ。
それっぽいものを作る とか 中身のないものを作る のをプライドが許さないので、
改めてムーブが大切にしてきたものやビジョンをひとつずつ言語化して
納得できるまで下調べをしました。
そこで浮かび上がったキーワードを元に、
古くから日本にある「祝いの気持ち」を包む文化 =「 折形 」から着想を得て
1枚の紙を折り込んでディスクを包むケースを採用することに。
折形( おりがた )と言っても聞きなじみが無いかもしれませんが、
身近なもので言うと祝儀袋などがそれにあたります。
ものや気持ちを贈る時に丁寧に紙を折り、
ひもを結んで包む文化には、
贈り手の気持ちがぎゅっと詰まっている感じがしませんか?
私たちが手仕事でつくる映像も、多くの人の気持ちがこもっています。
創業から変わらないこの「 想い 」はこの先もずっと大切にしていきたい。
日本の伝統的な祝い文化を現代的なグラフィックでアレンジすることで
私たちのメッセージを表現することに決めました。
折形の作法にならって右肩には「 のし 」のモチーフも。
脱プラスチックも兼ねて選んだ素材は、環境保全に配慮したFSC森林認証紙。
適正に管理された森林から切り出された木材で作られていて、
違法伐採による木材製品は使わない という意思表示になります。
外側のケース以外のパーツも、無塩素漂白パルプや、
燃やしてもダイオキシンが発生しないEVAという素材を採用しました。
流行り廃りのないシンプルで美術的なグラフィックはジェンダーフリーも意識。
誰もが平等にお祝いされる世の中が当たり前だと、私は思います。
この何だか分からない形が積みあがっているデザインにも意図がありますが
またまた記事が長くなりそうなので( 既に長めですね‥笑 )
気になった方は話かけてください。
最後にもうひとつ紹介したいのがこちらの書体です。
今回このパッケージを作るにあたり、
主役のモチーフとなるオリジナルの書体が必要だと考えていました。
こちらを書いてくださったのは、書家の 鎌村和貴さん です。
もともと鎌村さん の存在は知っていたのですが
とあるアートキュレ―ションの取材で語られていた内容が
私がポイントにしていた 「 作り手の熱量・自分の熱が宿る仕事 」 に結びついて、
これは絶対にお願いしたい‥と、依頼を受けていただけないか直接連絡をしました。
デジタルの文字では表現できなかった生きた線の動きに、意志と優しさを感じています。
企画の意図や私たちの理念をたくさんお伝えして
何度か書いていただいた大事な文字。
一緒に働く仲間にも好きになってもらえるパッケージにしたかったので、
鎌村さんに書いていただけて、細部まで妥協せずに開発できて良かったです。
作品をつくる風景もすてきなので、ぜひ 鎌村さんのInstagram もご覧ください。
結局また長文になりましたが‥笑
パッケージ開発レポートと社内デザイナーのお仕事紹介でした!
パッケージを手にとった際は、私たちの想いをちょっとでも思い出してもらえると嬉しいです。
そしてこれからも自分たちに出来ることを模索して
継続的に、心があったかくなる方法で、SDGsに取り組んでいきます。