12月
年末に行われるムーブ映像アワードの出品作品の審査をしている。
短編部門、エンドロール部門、記録部門、新人賞部門があり、今年も多くの作品が出品された。
全ての作品を見るにはまる一日あってもたりないほどだ。
短編部門は基本どんなものでもOK。
だからウエディングから離れた映像の出品が多い。
休暇を使って作品作りの為にテーマを決めて
遠方まで泊りがけで行って制作した力作もある。
テーマ + 映像美 + 構成力。
マイドローンを持っているムーブ社員も沢山いるので
空撮での魅力も相まって素晴らしい作品も多い。
フェアに審査する為、誰の作品かは分からない様になっている。
APさん( アシスタントパートナー )の出品と思われる
自分の子供のソフトボールチームでの活躍成長ドキュメンタリーもある。
良くこれだけ編集を頑張ったなと感心する。
凝った事をしていなくても内容が本物であれば感動は伝わってくる。
記録部門ではムーブのカメラマンがこんな事をいつも考えながら
撮影していたんだと思わせる作品がいくつかあった。
安心安全が優先される記録撮影。
大事なシーンが欠落していたらお客様を悲しませることになるため
それはどうしても重要なこと。
しかしその反面、画一化された撮影になり誰がとっても同じような感じになる。
エンドロールと違ってカメラマンが現場で感じた事を
映像で表現することが難しいのも記録撮影だ。
カメラマンはそのジレンマといつも戦ってきた。
でも記録撮影の素晴らしさはこんなもんじゃない。
沢山の見どころが詰め込まれているんです。
ゲストのリアクションや、両親の表情、手の動きまで。
テロップで解説されると確かに現場にいるカメラマンだからこそ感じる事。
だから「 こんな素敵なシーンやハプニングもあったんですよ 」とのこしておきたい。
「 拍手のシーンも、叔父さんの笑顔も、友達のうれし涙も 」と。
とにかく結婚式はドキュメンタリーだ。
笑いあり、涙あり、生の感動の連続。
体調が悪くて酸素ボンベをつけてその日だけ病院から駆けつける両親もいる。
娘の晴れ姿を見ることができてなんと幸せな表情だ。
母と関係が良くないという新婦だっている。
でもベールダウンのときに母が娘に「 今まで苦労かけたね 」そんな言葉をかけたら
今までのわだかまりも消えて2人は今までの溝を埋めるように心が通じ合う。
結婚式は魔法の時間だ。
記録カメラマンは人生ドラマを目の当たりに
一度しかない感動のシーンを収める事ができるのがやりがいだ。
エンドロールでは決して収められないシーン。
声も息づかいも表情も記録カメラマンなら収めることができる。
感動の花束贈呈のシーンでは新婦と母は躊躇なくハグするが、
お父さんと新婦は抱き合うのをためらっている。
お母さんが2人の手を取って促すと父と娘がおもいきり抱き合った。
目の前で起きるそんなシーンを収める事が出来る。
記録撮影の可能性を普段からもっと型を破ってなにかできないか?
沢山の社員カメラマンがそう考えてくれてたんだと思うと嬉しくなってきた。
アワードをきっかけに皆の想いをあらためて知る事が出来た。
今年のアワードも盛り上がりそうだなー!!