6月
パリドゴール空港から空路で南フランスのコートダジュール空港へ。
飛行機からは美しい真っ青な地中海が見えてきた。
ついに来たー!憧れの南仏地中海。
南仏では2泊の予定。
鷲の巣村ヴァンス、モナコ王国、ビルフランシュ・シュル・メール
そしてエズ村のホテル “ シャトー デ ラ シェーブル ドール ” をめぐる予定。
ここでの2日間はレンタカーを借りて
ふつう観光で行かないような所まで足を延ばすアクティブなプラン。
空港でレンタカーを借りるが、なんとタクシーの組合がストライキをやっていて
空港内は全ての車がストップ状態。
係りの話によるともう3時間もストップしているという。
ヨーロッパではストライキは珍しいものではなく、あちこちであるようだ。
手続きも終わり空港でゆっくり昼食を取っている間に
ストライキも終わったようでようやく出発だ。
先ず目指すは鷲の巣村といわれるヴァンス。
鷲の巣村とは切り立った崖や岩山の上に作られた要塞のような村。
プロバンス地方には
敵の攻撃から身を守る為につくられたこのような要塞の村が各地にある。
マティスの愛した街 ヴァンス。
そしてマティスが手掛けたロザリオ礼拝堂へ。
唯一ある街の中央の駐車場に車を止めて、徒歩で向かう。
途中の橋からヴァンスの旧市街地が見える。
家がひしめき合って建っているのが分かる。
教会に到着。
この教会はマティスが大病を患った時お世話になった看護師さんの頼みで造られた教会。
マティスは無償で引受け81歳の時に完成。マティスの芸術の集大成と言われている。
線の単純化、色彩の純化を追求した結果、切り絵に到達したマティスの描いた画や
ステンドグラスは大聖堂で見るものとは違い至ってシンプルで美しい。
それからヴァンスはフランスの炭酸飲料オランジーナのロケ地なんだって。
ヴァンスを後にしてニースの海岸線をドライブしながら
今日は早めにホテルにチェックイン。
だって今日のホテルは宿泊の為のホテルではなく、
ここに来るために南仏まで来たと言っても過言ではない夢のホテルなのだ。
たった40室しかないホテル “ シャトー ドゥ ラ シェーブル ドール ”
ホテルの名前ですら貴賓高く美しいその響き。
必ず誰しもが雑誌やテレビで見た事がある地中海を望むホテルだ。
エズの山頂にたたずむシャトーホテルや
そこからの地中海を望む美しさは文字や写真では表現しきれない。
なぜならば空気の匂い、爽やかな風、まばゆい日差し、五感で感じる素晴らしさがあるからだ。
ホテルの駐車場に真っ赤なアルファロメオ( レンタカー )を預け、
フロントまでのアプローチも優雅で自然に満ちていて期待を誘う。
石畳みの小路を進み案内された部屋は何とも広々とした優雅な部屋。
2人ではもったいないくらいの広さだ。
大きな窓からは背後の山や谷そして地中海を望むことができる。
そして今日の夕食は8時に予約。
フランスの夕暮れは9時くらいからなので夕景も堪能しながらのディナーだ。
地中海を見下ろすホテルのレストランはミシュラン2つ星の “ ラ シェーブル ドール ”
海を望む窓際の最高の席を用意してくれた。
50人くらいしか入れないくらいのレストランだが
サービススタッフの数が多い。
ソムリエも沢山いてお薦めのシャンパンやワインを案内してくれる。
日本に奥さんと1ヵ月グルメ旅をしたというソムリエは
タイミングを見て気さくに話しかけてくれ内緒と言ってワインをサービスしてくれた。
粋な演出にとても気持ちが安らぐ。
料理については勿論美しく美味しい。
オードブルだけでも何種もあり
最後のデザートも最初の一品目のデザートですという具合で
もう食べれないよ~と感じるほど品数が多かった気がする。
一品ずつコメントするときりがないので一部の料理を写真で紹介。
なんと食べ終わったのは11時半ごろ。
美食は勿論だったのだがサービスが最高だったね。
決してお硬いだけではなくウイットにとんだ接客。
だからドレスコードがあっても気持ちはリラックスできる。
そして料理を出す時も下げる時も複数人で来て同じタイミングでサーブする。
その動作のスマートさがとても心地いい。
一流のサービスとはお客様に気を使わせずリラックスして料理とその雰囲気を楽しんでもらう事。
あらためてそう感じさせてくれたレストランだった。
翌日はテラスのレストランでコーヒーを。
ここからの眺めは、この写真、この風景どっかで見た事があると思うはず。
よく雑誌に載っている地中海を望むこの場所に来たかったんです。
最高のテラス席でくつろいだ後はすこしエズ村を散策。
まだ朝の早い時間は人気も無く
石畳の小路はどこを切り取っても絵になるのでついシャッターを切ってしまう。
岡の頂上には教会が。
中をのぞかせてもらうと室内は暗くわずかにある窓から差し込む光だけ。
とても幻想的な雰囲気だ。
ホテルをチェックアウトし、モナコまでドライブ。
山を登りフランス、イタリアが一望できるというラ・テルビューへ山道を走る。
観光客も来ない本当に素朴な村、なんの飾り気もない佇まい。
そしてここにも教会が。
どんな小さな村にも立派な教会があり
いつも開放されていて誰でも入れるようになっている。
こんなところに日本人が来ることは無いだろうなと思いつつ教会や街を写真に収める。
そして少し歩いて広場を抜けるとそこには大パノラマが。
眼下はなんとモナコ王国であった。
モナコの街を見下ろすこんな場所に今自分がいる事が不思議に思えてくる。
車は峠を下りモナコの街へ。
オッ、なんかカッコイイ車が走ってる。
クラッシックカーが列をなして走っているではないか?
ご年配のオジサン達が運転している。
カッコイイな~!
そうモナコはF1グランプリで有名な街だ。
そしてハリウッド女優のグレース・ケリーを妻に迎えたモナコの前大公のレニエ3世は
大の車好きでクラッシックカーの博物館もあるくらいだ。
この数日後にF1が行われるモナコには
世界中からレースの関係者やそれを観戦するセレブ達が続々と集結しているのだ。
F1の本戦の前にクラッシックカーのイベントなどもあるらしく、
車のオーナーは世界各地から車の搬送費を数百万円もかけて持込み
モナコでのドライブを楽しんでいるらしい。
GPウイークともなればスーパーカーを含めた高級車で街は埋め尽くされるという。
なんとも優雅で華やかで浮世離れした話ではないか。
世界中にはとんでもない金持ちがいて
優雅なお金の使い方をしている人もいるもんだな。
モンテカルロ市街地は既にF1グランプリの準備はほぼ出来上がっていた。
そしてなんと本物のコースを車で走る事ができたのだ。
なんという貴重な体験。
車マニアにはたまらないだろうな。
坂やヘアピンカーブもある一般道。
走ってみて分かるが
直線がほとんどない1周3.3キロをホントに平均速度160キロで走るの?
コースの途中にある豪華なカジノやホテルが立ち並ぶ広場には
ロールスロイスやフェラーリが並び、
すでに有名人が来ているのかパパラッチらしきカメラマン達もいる。
コースを1周した動画をつくったのでF1レーサーになったつもりで見てほしい。
書ききれないので次回のブログも南仏編まだ続くよ。