12月
良い映像を撮るには気合いだけでは無理がある。
演出や技術力は勿論のこと、
そのシーンそのショットに最適なカメラ、レンズ、照明、特機が必要になる。
今回のロケで使用するメインカメラはソニーから発売されたアルファシリーズの最新機種α7RⅢだ。
性能テストを兼ねてソニープロフェッショナルさんから特別にお貸し頂いた。
この新型カメラはムーブが使用しているアルファ7SⅡと比較して更に高解像度が確保できる為、編集時のカラーグレーディング(色彩調整)にも有効だ。
今回のロケの目玉はスーパースロー!
スーパースローでは本来人間の目では感じない質感のある映像を如何にCMのように美しく表現できるか?これにチャレンジした。
モデルのロングベールをフワッとなびくように何度も撮影を重ねる。
「カーット!チェックします。ウンもう少しふわっと感が欲しいな。ハイもう一度いきまーす」
何テイクも撮影を繰り返す。
OKが出たときは自然にスタッフ皆で拍手が起こる。
(モデルさんもメイクさんも本当にお疲れ様です!)
そしてもう1つのこだわりは4K撮影。
4Kを見る為に4K撮影をするわけではない。
それは何故か?
4Kはハイビジョンの4倍の高画素だから編集時に拡大したり、トリミングが出来るようになる。
多くの情報を効果的に編集する為の4K素材撮りなのだ。
そしてそれらの素材の質感を引き立たせる為にはたとえ明るい屋外でも照明が欠かせない。
今回購入したデイライトもしっかりと活躍してくれた。
新しい機材を使うには下準備が相当大変で、テスト撮影し確認して自信がなければ使用できない。
本社の谷口部長は、ロケ前は休み返上で準備に余念がない。
いつもながらプロ魂を感じる。
屋外ロケのライトと言えば、昔は大型(しかも大容量の電源が必要!)で大変だったが、今回の機材はバッテリー駆動、コンパクトでその割に結構照度もある。
セッティング時間が節約できることは非常にメリットが大きい。
セッティングが早ければモデルさんの待ち時間も短くなりロケ全体の効率化になる。
LEDの普及により省電力で明るくコンパクトな機材が増え、ロケがかなり楽になった。
しかしその分昔の機材は使える物も使わなくなり投資は増える一方…トホホ(泣)
冬のロケは木々は枯れているし風は強く陽は低い。
しかしそんな悪条件が重なる中、みんなよく頑張った!
ブランディング映像は責任が重くプレッシャーもかかるが、やりがいがあり映像屋にとっては燃える仕事である!
完成が楽しみです。