2月
お取引先のブラスさんが司会者の本を出した。
「笑いと涙を届ける結婚式の司会という仕事」というタイトルだ。いつも現場でお世話になっている司会者さん達がその思いを綴っている。
この本を読みながら、そうかそこまで計算しながらやっているのか!と感心したり、そうだそうだ!と共感したりしながら読み進めた。
私たちはエンドロールや記録撮影でいつも現場の空気感を共有しているのでこの本に書かれている事が良く理解できる。そして撮影に活かせることや結婚式に対する想いについて学べるところがいっぱいある。
気になる所に付箋を付けたらこんなになってしまった。
私たち映像屋とテクニックでも共感するくだりがあった。
「歓談タイムは司会者にとっては情報収集タイム。
後でスピーチや余興をするゲストの様子をこっそり観察」
これはあとでマイクを向けたときに添える言葉やネタを探すため。
「プロフィールビデオをじっとご覧になってらっしゃいましたよね」
と気の利いた言葉を添える事でアップグレードしたインタビューになる。
さすがだ!
これはエンドロールの撮影にも共通することがある。
「エンドロールカメラマンもフラワーシャワーの直前や、
披露宴の新郎新婦入場前の歓談時に
ゲストの表情をこっそり観察する」それはなぜか?
リアクションの良い人や笑顔の多い人をあらかじめ目星をつけておいて、
実際のシーンになると迷わずその人にカメラを振る。
数秒の間に何人もの笑顔やリアクションを収録するテクニックだ。
その時に笑顔の人を探すのではなく、あらかじめインプットしておくのだ。
宴が進めばゲストはお酒も入り打ち解けて
最初は硬い表情の人も柔らかく変わってくるので
全体を通して偏らないように万遍なく拾っていく。
そしてブラスさんの司会者さんの特徴は
ゲストにインタビューをする事を大切にしている事だ。
(たとえどんなに時間が押していても!笑)
花束贈呈のクライマックスの前にやるのだ。
「おじいさま、おばあさまのインタビューをあえて入れる」と本に書かれている。
それはいつかおじいさま、おばあさまの元気だった頃の姿を子や孫に見せられる。
そんなかけがえのない映像をのこすことになるから、と書かれている。
ビデオはまさに映像と音声で「思い出という宝物」をのこすことが出来る。
我々、映像屋冥利に尽きる様な、
そんなことまで考えてインタビューしてくれているのだと思うと
あらためて司会者さんの懐の深さに感謝だ。
「打合せでは7割のイメージ、
のこりの3割は当日の雰囲気を見て」というくだりがある。
予定通りにやる事を100点とするのではなく
当日の流れに合わせて臨機応変に進め、
予想以上の素晴らしい一日をつくりあげる事を100点とした方が
より心にのこる一日になるという事だ。
目指すは「予想以上の一日」。
この7:3の理論はエンドロールとも共通する。
エンドロールは準備の際、
リクエスト曲、当日進行表、ふたりのプロフィール、なれそめ、想いなどから
総合的にしっかりと読み取りながら当日をイメージする。
BGMにカットやシーンを合わせ、
サビにはこのクライマックスのシーンが来るように、とシミュレーションする。
当日の動画編集のため、
あらかじめパソコンの画面上に構成を記すのだが、
細かく決めれば決めるほど10割の型にはまってしまう。
当日に偶然巡り合う感動のシーンや、
いただきカット、予測成功カットなど
現場でないと判断できないシーンやカットをいかに活かすか?
その現場3割を活かすことで「120点の予想以上の作品」が仕上がるというわけだ。
「結婚式を共に創る仲間のプロフェッショナルさ、大切さ」と
自身の結婚式を通して再認識したと書かれている。
宴を司る司会者さんの
これほどの想い、こだわり、努力をこの本を通じて感じると共に、
プランナーさんを核にして、写真もメイクも料理も花も映像も
プロの集団があうんの呼吸で仕事を全うすることで
期待以上の本物の結婚式が出来ると思う。
プロフェッショナル×チームワーク=感動120%
チームワークで本物の結婚式、期待以上の感動をお届けしよう!!